今年も同窓会があります。特にクラスの仲が良かったわけではないのに、何故か毎年集まってはギャーギャーと近況を語り合うのです。
この時のクラスでは、卒業制作にドラマの撮影をしました。学校によると、そんな卒業制作をしたクラスは今までになかったらしいのですが、たまたま臨時講師で来てくれたオッサンが現場第一線のハイパー編集マンで、その人の職場である10分10万円の編集スタジオを借りて特別にやらせてもらえることになったのです。脚本、監督、カメラ、音声、編集、AD、選曲から演技までの全ての行程を自分達でこなさなければならないので、撮影自体は8月にクランクインし、編集が終わったのは卒業後の6月。週一回の制作でよくできたもんです。
それにしても自分が出演しとるドラマというのはいつ見ても恥ずかしいです。編集室に全員で集まって、自分達の演技をフレーム単位で何度も何度も編集されとる時なんかは、ホンマ恥ずかしくて顔がバックドラフトするか思いました。ちなみに演技は全員ビックリするくらいの大根っぷりで、出演者一同「自分の子供には絶対に見られたくない呪いのビデオ」とか「忘れたい過去」とかめちゃめちゃゆーとります。更に音声はカットする度に大きさ変わるし、対話の後ろで掃除してるオバハンはカット入るとすごい位置にワープしてるし、何より監督がバイトで休んだりするからめっちゃ大変でした。
でもこのドラマのエンドロールにはNG集や出演者の雑談が収録されとりまして、それを見ると、「あーこの頃は楽しかったんやなあ。同窓会とかしたいなあ」とか思うわけです。毎年違う人が同窓会の連絡をまわしてくるのは、きっとこのビデオを見た本人がみんなに会いたくなるからなんじゃないかと思います。次の同窓会ではビデオを上映するらしいです。また見るのか。

いや、チミ達には絶対に見せへんからな!